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日本の被災者の真心が韓国人の心を強く慰めています!

レクイエム

韓国では、東日本震災の被災者の方々が、韓国の旅客船事故犠牲者遺族に心のこもった手づくりの人形約300個と「鎮魂、진혼」「祈り、기도」などと書いた短冊、そして「韓国のアボジ、オモニへ」という励ましの手紙を贈ったと報道されて韓国国民に大きな感動を巻き起こしてます。

実際、事故直後にも、秋山成勲さんの夫人のSHIHO(矢野志保)さんが、自身のブログに「無事をお祈りします」と書いたことがネットメディアで何度も取り上げられたり、Jリーグの試合で選手が追悼の喪章をつけてくれたなどの報道がとにかく多く報道されたのをみると、何よりも日本からの激励が韓国人にとって最も大きな慰労になっていると感じました。

今回、日本の真心を象徴するようなかわいい稚児人形と、慣れないハングルを一生懸命、一字一字心を込めて書いたことがうかがわれるメモは、私自身も見るだけで涙が流れましたが、韓国の国民たちは皆、それ以上の気持ちを感じているだろうと思います。何より、このニュースを各日刊紙や通信社がこぞって伝えていることに、韓国人にとっての意味の大きさを感じます。

そのような中の『聯合ニュース』の記事を一つ、以下に日本語に訳してみました。

なお、添えられた手紙の、韓国語のほうをそのまま日本語に訳すと以下のようになります。

「韓国のお父さん、そしてお母さんへ

 3年前、起こった東日本大地震と津波の惨事によって、私たち日本人は深い悲しみの日々を送っていました。

 そのようなおり、送ってくださった韓国の皆さんの励ましのメッセージ、ボランティアの方たちの支援など、多くの友情と愛がどれほど慰めとなったか分かりません。

 今も珍島の港でご両親とご兄弟の方々が互いに肩を寄せ合い、海の彼方を見つめる姿を、胸がしめつけられる思いで、ニュースを通して見ています。

 このように何もしないでいることはできないので、東北の被害によって災難地域で、今も臨時住宅で過ごしている被災民の知人にお願いして、直接手で作った手工芸品をもらいました。何もできない私ども日本人ですが、お父さんとお母さんたちと共に、隣の国から寄り添って痛みを共にいたします。

 どうか、ご健康にだけはご注意されることを願います。」

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■日本の大震災の被災者たちが彭木港に送った“慰労の贈り物”

3年前、東日本大震災で、家族と生活の基盤を失った日本東北地域の被災者たちが、セウォル号惨事の遺族たちに、思いがけない“慰労の贈り物”を贈り、深い感動を与えている。写真は、被災者たちが直接、真心を尽くして作った日本の伝統人形だ。

「私たちは今すぐに何も助けることはできないけれど、皆さんの苦痛と悲しみを隣人の国として共にします。どうかお元気であられることを…。」

セウォル号旅客船沈没惨事が、他人事のようではない人々がいる。まさに3年前、東日本大震災で家族と生活の基盤を失った日本東北地域の被災者の方たちだ。

東日本大震災は、2011年3月11日、日本宮城県三陸沖合で発生したマグニチュード9.0の強い地震だ。この余波で大きな津波が発生し、東北一帯の海岸が皆浸水した。また福島第1原発まで問題が起こりながら、最悪の原発事故につながった。死亡者だけで約1万5000人、行方不明者は、約2600人に上るという。

このように“国家的災害”水準の惨事を経験した大震災被害地域から、最近、思いがけない“慰労の贈り物”が韓国に届いた。

被災者たちが、セウォル号の被害家族たちのために、直接作った日本の伝統人形300個あまりである。

一針一針、真心を尽くして完成した携帯電話のアクセサリーくらいの大きさの人形は、ハングルと漢字で「鎭魂」、「祈り」、「祈願」という三つの単語が書かれたメモ紙とともに包装されている。

被災者たちに人形製作を提案した日本人映画監督の椎井友紀子さんは、「セウォル号の被害家族たちに贈る人形なので、被災者たちが特別に韓国語で一つひとつメッセージを書いた。被災者たちは、自分たちが苦痛を被った時に受けた慰労を、今度はセウォル号惨事の遺族に伝えたがった」と語った。

実はこれらの方々もまた3年に渡って臨時住宅に居住しており、完全に日常生活に復帰ができないでいる状態だ。

一部の被災者たちは、故郷を離れることができないまま、人形などの手工芸品を作り、販売することで生計を立てている。その方々が一般的寄付ではない、人形を作って贈ったことは、現在の状況でできる、最善の’温情’となるわけである。

椎井監督は、「他人の苦痛を自分のことのように思う心があれば、国境は何らの問題にならない。大震災の惨事の時にも韓国の人たちが送ってくれた激励と支援が、どれほど大きな力になったか分からない」と語った。

さらに、「遺族たちの苦痛と悲しみを代わってあげることはできないけれど、皆さん方の痛みを共につらく思い、共有しようとする被災者たちが日本には大勢いる」と慰労の言葉を伝えた。

人形を受け取った全国災害救護協会は、早いうちに、セウォル号惨事の被害遺族たちに寄付金と共に人形を、直接伝達する予定だと、6/29、明らかにした。

[原典] 日 대지진 이재민들이 팽목항에 보내온 ‘위로의 선물’


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武藤克精

日韓比較文化学専門家/ 文化交流コーディネーター/ 日韓未来ハートタンク代表/ サムスン人力開発院講師/ 『サランヘヨ・ハングンマル』編集長

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